冬のROTA HALL、風向きが東よりになるとロタホール周辺の海域は静かになり、透明度が増してきます。そ~っとなかに入ってゆくと岩に囲まれた洞窟内の海面は透きとおった鏡のように静まっていて、振り返ればまさに青いクリスタルの中に閉じ込められたよう。出来れば呼吸音も消したいくらいに静寂です。更に奥に進むと暗い洞穴があり、洞穴の中には世にも珍しい「Walking Lobster」がたくさん住んでいます。誰も捕獲しないのでダイバーが近づいてもトコトコ歩いているだけ。ひげも立派に伸びて、体長の3倍はあるでしょう。今年の夏に住み着いた雌雄が今では10匹くらいに増えました。カメラを近づけてもゆっくり動くだけ。このままそっとしておけばイセエビ洞穴になるかな~?ROTAでは素潜りでなら何を捕まえてもOK。ナイトフィッシング(深夜のスキンダイビング)では寝ている魚はもちろん、イセエビだって取りたい放題です。でもRota Hallのイセエビが住んでいる場所はまず入り口から70m泳ぎ、一番近い水面から縦に8m、そこから横に10m、さらに3mの奥行きの穴にたどりつかなければならないので、普通のスキンダイバーでは絶対に潜れません。スクーバダイバーだけが会える歩くイセエビ、大切にしたい海洋資源です。洞穴から外を振り返ると70m先の入り口がはっきり見ることが出来ます。歩くイセエビ。